やり方がよくわからず、習慣化できない方も多い「骨盤底筋運動」。「骨盤底筋」は加齢とともに弱くなるため、トイレ問題や臓器脱を防ぐ為に、早い時期からトレーニングすることがおすすめです。
「骨盤底筋運動」を行う際は、正しい収縮の仕方を理解し、体に覚えさせることが大切。誤ったトレーニングはかえって症状を悪化させてしまう可能性がありますので、ご存じの方も再確認してみてください。
◆「骨盤底筋運動」の基本◆
❶仰向けに寝て足を少し開き膝を立てます。膝の間はこぶしをひとつ分くらい開け、体の力を抜きます。
❷息を吐きながら、骨盤底筋の辺りに意識を向け、「尿を我慢するように尿道を締める」、または「おならを我慢するように肛門を締める」イメージで、優しく10秒くらいぎゅーっと締め、その後緩めたら、30秒くらいリラックスします。これを10回繰り返しましょう。
❸同じように肛門・尿道を締める動作をもっと早いテンポで行います。「キュッ(締める)、パッ(緩める)」を1セットとして、10回繰り返します。
❹1日数回に分けて❶~❸を5セット以上行います。
※腹部に力を入れないように注意してください。骨盤底筋が下に押し出される動きになり逆効果です。運動中におしり全体が動くのは力の入れすぎです。
◆「骨盤底筋」を動かせているか、チェック!◆
横になり、尾骨の先端を指先で触っておき、骨盤底筋を収縮させた時、尾骨が指先から離れていく感覚があればOKです。または、トイレに座っているときに尿の流れを一度止めてみてください。この時に使っている筋肉が「骨盤底筋」です。
立ったまま、寝ながら、座りながら、どの姿勢でもできる骨盤底筋運動。通勤中・テレビを見ながら・寝る前など隙間時間を見つけて行いましょう。毎日続けると2か月くらいで効果を実感できることも。負担のない程度にコツコツと継続することが大事です。
「骨盤底筋運動」だけでは改善するのは難しいケースもありますので、症状が改善しない際は、早めに泌尿器科を受診し適切な治療を受けることが大切です。